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ふたりせいかつ

Apr 28, 2005



ここ二日ほど、わたしたちは恋人同士をやめていた。


一昨日彼がいつものようにバイトから帰ってきて、わたしはいつものように


彼に「ただいま」と立ったまま抱きしめられていた。すると、何故か、笑いが止まらない。


にこにこ笑ったかと思えば怪訝な顔をしたりするわたしに彼は戸惑っていた。


わたしは、きっともう限界なのだということに気づいたので、彼に


 『もう と別れたい。』


と言って逃げ、ベッドに真っ直ぐ飛びこんだ。


彼は何度かわたしの機嫌を取ろうとし、結局馬鹿らしいだのなんだのと言って諦めた。


ほんとうに終わるということはこういうことなのかもな…とぼんやり思った。


最近の彼は、わたしが好きだった頃のように素直ではなかった。


意地っ張りで、自分を何とか男らしく見せようと振舞ったり、大人のふりをしたりした。


わたしの心の中のピンク色の部分が、うす暗くなっていくのにも気づかずに。


彼に別れたいと告げると疲れがどっと噴き出したので、わたしはすぐに眠りにおちた。


朝起きると、彼は高熱を出していた。


わたしは学校に行くのも忘れて、たまご粥をつくったり飲み物を買いに走ったりした。


彼に熱を測らせ、お薬を飲ませ、汗をかく前に枕とシーツにタオルを敷いた。


一緒に居て欲しそうにするので何時間か一緒に寝て、目が覚めると


 『ごめんね。 ちゃんの一日まで無駄にしちゃってごめんね。』


と言って彼は熱い顔をわたしの首に押し付けた。


夜になり、すこし熱が下がると彼とわたしはまた言い合いになった。


ほとほと嫌なところも言い尽くして疲れたわたしは、彼を放ってお風呂に入った。


2、3時間くらいはお風呂で半分意識を失っていたかもしれない。


お風呂から出ると片付けをし、洗い物をし、洗濯物をたたんだ彼がテレビを観ていた。


 『言うことをコロコロ変えないし、へんなことも言わないし、
     家事もちゃんとするし、馬鹿らしいとかうっとうしいとか二度と言わないから』


彼は一所懸命に言葉を繋げる。


 『ただ、 ちゃんの側に居られなかったらイヤだ、俺』


と言って、彼は泣いた。許してくれないなんて、絶対に言わせないぞとばかりに。


 『じゃあ、これからは が掃除担当、わたしが料理と洗濯担当ね!
     ふたりとも中途半端にどっちもするから、きっとややこしくなるんだろうしね。』


と言うと、彼はすごく嬉しそうに、うん!ありがとう、と言った。


 『 ちゃんは優しいな。俺のこともしっかり考えてくれて。』


彼はもう一度ありがとう、と言い、わたしに撫でてもらうために頭を差し出した。


最近、付き合っていてもう無理!と思うことが多くなった。


けれども、それを乗り越える度に彼との絆が少しずつ確かに深くなっている。


恋愛がすべてではないから、別れなんてわたしにとってはたいしたことではない。


けれど、彼自身がわたしにとって恋愛よりも大事なものになったら?


そうなったときは、きっと結婚するんだろうなと思ってわたしは少し嬉しくなった。



ケンカは嫌いだけれど、仲直りはとっても好き!という方は→ くりっくくりっく!

by fu-ta-ri | 2005-04-28 17:56 | Usual days
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1LDK / 主夫・恋人付生活

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